【400年の伝統を支える】二窓の神明祭が開かれます【きこりや提供の松が活躍】
竹原町忠海町に約400年前から伝わる「二窓(ふたまど)の神明祭(しんめいさい)」というお祭りがあることをご存じですか? 地域の人が総出で高さ20m以上の「神明さん」を組み、その年の無病息災や家内安全を願って燃(は)やします。
10年ほど前からその山車の材料として東広島市福富町の木工店「きこりや」の松の木が使われており、今年も無事搬送・山車の組み立てが完了しました。
【二窓の神明祭】
日時 2020年2月9日(日)14:00~
場所 竹原市忠海東町 旧忠海東小学校
主催 小丸居神社奉賛会(こまるこじんじゃほうさんかい)
広島ホームテレビで放送予定 放送日時は未定
戦国時代にまでさかのぼる神明さんの起源
このお祭りが生まれたのは、400年以上昔の戦国時代。小早川隆景が豊臣秀吉の命で朝鮮に出兵した際、戦勝祈願の御神体を作って伊勢神宮の御神霊「神明さん」を祀りました。凱旋後、神への感謝を込めて正月のとんどを櫓の形にした名残が、今に残っているそうです。
二窓地区最大のイベント!
二窓地区にとって神明祭は年間を通して最大のイベント。毎年秋から準備をはじめ、延べ400人が資材の調達などを手分けして行います。今年も祭りの前の週に約60人が参加し、2日がかりで山車を組み立てました。
以前は山車の骨格となる松の木も地区内で調達していたそうですが、松くい虫などの影響で町内での調達が難しくなったことから、きこりやに依頼するようになったそうです。
今年も長さ20m以上の心柱をはじめ、骨格に使用する松の木をすべて1月26日に搬送しました。広報担当の新本直登さんは「きこりやでは毎年質の良い松を提供してくれる」と、福富町産の松を評価していました。
荘厳な山車が練り歩く姿をぜひ
山車は竹や松の木の骨組みが色紙やワラで華やかに飾り付けられ、祭り当日に約2時間にわたって旧忠海東小学校の校庭を練り歩きます。日が暮れると点火し、手の込んだ山車がわずか数分で燃え尽きる様子を皆で見守ります。
小丸居神社奉賛会の新中政兼会長は、「若者が少なくなり維持が難しい面もあるが、東京など遠くから見学に来てくれる人もいる。華やかな祭りなので、特にカメラマンの見学者が多い。今年もよい祭りになるよう頑張りたい」と話していました。
今年はオリンピックイヤーなので、戦勝祈願を起源とするお祭りは縁起が良いかもしれませんね。地区外の人も見学OKとのことなので、週末は華やかな山車を見に竹原市忠海町に出かけてみてはいかがでしょうか??